2006年2月6日 第8号

「ラッキー13」・・すごい名前ですよね。
幸福なんだか不幸なんだかよくわからない。
釣り人にとって幸福でバスにとっては不幸ということかしら?
とにかく印象に残る名前です。


このヘドン社のなかでも最も有名なルアー#2500ラッキー13は1920年の製造で、ご存知のごとく現在も作られています。ポッパーということで良いと思いますが、当然ダーターの要素も持っています。
上の写真のものはウッド製でグラスアイがついていますがウッドのなかでは比較的新しいものです。
写真のようにこのラッキー13は箱が残っていました。
ヴィンテージにとって箱が残っているというのはすごいことで、(だってパッケージ捨てちゃう人がほとんどですよね?)NIP(new in package)と言って値段は倍近くなります。
ものによっては本体のルアーより箱のほうが高い場合もあるのです!


(↑)写真下のものはウッド製の現行品です。
どちらもフックを止める金具はサーフェイスリグですが、写真上ヴィンテージのグラスアイに対し、現行品はペイントアイ、やっぱり高級感が違いますよネ。


(↑)この3本は小型の#2400ラッキー13ジュニアです。
製造はラッキー13と同じ1920年からで3インチ1/2オンスです。
写真のルアーの目がチョット違うのわかります?
グラスアイとペイントアイの間の時代に使用されたタックオンアイというもので、真ん中に穴のあいたビーズのような目を釘で止めているのです。
もちろんラッキー13ジュニアのすべてがこのタックオンアイという意味ではありませんのでお間違いなきように。


(↑)さて最後の1枚は非常に珍しいものです。

ラッキー13に似ているけれど目がなくて、あごも少し違います。
実はこのルアーは#2000ウイグルキングという名前のルアーで、ヘドンのカタログにはどこを探しても載っていない「アンカタログモデル」なのです。
このルアーは1918年から1919年、すなわちラッキー13の前年に作られており、つまり、今のところラッキー13のプロトタイプであろうといことになっています。
ところが異論を唱えるコレクターも結構いて、それは名前をプリントした専用の箱が見つかっており、カラーも4色くらい確認されています。
はたしてプロトタイプでそこまでやるでしょうか?
なぜそのまま売り出さなかったのでしょうか?
今では資料がなくその正体は謎につつまれたまま・・・コレクター冥利につきる一品です。

さていつもの気になるお値段ですが、このラッキー13こそ完全にウッドとスプークの価格逆転がはっきりしています。
スプークはカラーによっては10万円以上になるものもありますが、ウッドでは3万円を超えるものはめったに見かけません。たいていが数千円で買えますのでヴィンテージ入門用には良いかもしれませんね。
ウイグルキングもたまに市場に出回り、アンカタログモデルとしては比較的手に入りやすいです。
値段は1〜3万円くらいでしょうか?

上記の年代、価格等は私の所持している資料や経験からあくまでも私の意見として載せていますので間違いもあるかもしれません。掲示板等でご指摘いただければ幸いです。